HUION 液タブのキャリブレーションを正確に行う方法
amazon サイバーマンデーセールで HUION の液タブを買ったのだが、キャリブレーションが難しく、というかガバガバで設定を詰められない。しかし、ファイルに書き出して直接数値を編集することが可能だった。
「設定エクスポート」を実行すると xml ファイルが書き出される。これをエディタで開き「calibrateFactor」で検索すると冒頭の Preset ノードの他に HUION_ から始まる機種別のノードが見つかる。見つからない場合は一度キャリブレーションを行ってから書き出す。
キャリブレーション設定は calibrateFactor0
から calibrateFactor6
まで、7つの値で保存されている。これを直接書き換えて「設定インポート」することで反映させることができる。
調べた結果これらの値は以下のようになっていた(仮ラベルというのは勝手につけた名前なのでどこにも載っていない)。
キー | 仮ラベル | 説明 |
---|---|---|
calibrateFactor6 | scale-base | スケールの基準 |
calibrateFactor0 | scale-X | X軸のスケール |
calibrateFactor4 | scale-Y | Y軸のスケール |
calibrateFactor2 | offset-X | X軸の位置補正 |
calibrateFactor5 | offset-Y | Y軸の位置補正 |
calibrateFactor3 | tilt-X | X軸の傾き補正 |
calibrateFactor1 | tilt-Y | Y軸の傾き補正 |
座標は左上が原点。左利き設定(180度回転)だと左下が原点となる。
スケールで基本的な反応領域を決める。calibrateFactor6
を固定してcalibrateFactor0
や calibrateFactor4
を変更する。原点を基準にしてポイントされた場所が遠かったら値を減らす、近かったら増やす。
位置補正でオフセットを修正する。正の値なら右か下に、負の値なら左か上にずれる。どのくらいずれるかはスケールによって変わる。13インチでスケールが65,536の場合、128,000,000で約1cmとかなり大きな数値である。
傾き補正は原点から遠くなるにつれて逆軸のオフセットが大きくなる。例えば calibrateFactor3
を設定すると、右に行くにつれて上下のオフセットがだんだん大きくなる。これの使い道はよく分からない。平行線が傾いてしまうような大画面向けか。
補正なしの初期値にするには、スケール3種を全て同じ値にして、他は0にする。スケール値はなんでもよさそうだが、書き出されたファイルは65536が基準になっていたのでそれに倣う。順番を変えたりコメントを挿入しても問題ないので、分かりやすいように書き換えると良い。
<!-- scale-base --> <calibrateFactor6>65536</calibrateFactor6> <!-- scale-X --> <calibrateFactor0>65536</calibrateFactor0> <!-- scale-Y --> <calibrateFactor4>65536</calibrateFactor4> <!-- offset-X --> <calibrateFactor2>0</calibrateFactor2> <!-- offset-Y --> <calibrateFactor5>0</calibrateFactor5> <!-- tilt-X --> <calibrateFactor3>0</calibrateFactor3> <!-- tilt-Y --> <calibrateFactor1>0</calibrateFactor1>
scale-X を1000減らして offset-X を30000000増やす、すると端がずれてしまうので scale-X を500増やす、などと、編集とインポートを繰り返しながら試行錯誤することになるかもしれないが、あやふやな9点ポイントよりは良い結果が得られるだろう。
注意点としては「設定インポート」した後に「適用」を忘れず押すこと。HUION の液タブを複数機種使っている人は xml ファイルに複数の設定が書き込まれていると思うので間違えないようにすること。